【実録】(きんざい)FP1級実技試験:実際の面接やりとり

【【実録】(きんざい)FP1級実技試験の正体!?ホントのところ、どうなの?】の記事といっしょにするとかなりの長文になってしまうので、別記事にしました。

面接時のリアルな雰囲気を知ってもらえればいいなと思います。

当日の設問用紙は回収されて手元になく、記憶が唯一の頼りでこの記事をまとめました。

細かい内容ではなく、雰囲気をつかんでみてください。

私自身も、ゆるふわさんやRohanさんのnoteの記事で、リアルな雰囲気をつかめました。情報不足で不安な中、リアルな情報は安心感を与えてくれました。

参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 実際の面接の雰囲気
目次

面接前

12:00頃

集合時間が13:00だったため、1時間前に最寄りの品川駅に到着。

昼食をとって、コンビニでペットボトルのお茶を買って、会場のビルに向かいました。

12:30頃

12:45受付開始の時間まで、ビルの前でひたすら復習していました。

12:50頃

受付時、胸に付けるグループ番号&席番号札を渡されます。大部屋の控室に案内されるので、番号に従って着席します。

曖昧な記憶ですが、200人ほどいたと思います。

13:25頃

大部屋の控室から、グループ番号&席番号によって振り分けられた小部屋の控室へ移動します。

一つの小部屋控室には12名ほど。

小部屋控室
小部屋控室のイメージ
  • 案 = 総合案内係
  • 誘 = 誘導係
  • Ⅰ = PART1の面接をする受験者
  • Ⅱ = PART2の面接をする受験者

13:30頃

指定の席に着いて、待機。

PART1とPART2それぞれ1名ずつ呼ばれて後ろのテーブル席に着きます。

2名が15分間に設問を読む → 2名が小部屋控室を出て面接室に移動(3分程度) → 次の2名が15分間に説明を読む

この繰り返しです。

呼ばれる順番について。番号が一番若い方が、どちらかのPARTのトップバッターです。グループ内の真ん中あたりの番号の方が、もう片方のPARTのトップバッターです。たとえば、小部屋控室に30~41番の12名グループがいるとします。トップバッターは30番(PART1)と36番(PART2)です。(注)絶対ではありません。

14:00頃

自分の番がきました。

案:「○○番の方は後ろのPART1の席へ、○○番の方は後ろのPART2の席へ移動してください。」

A3の設問用紙が配られます。最初はPART2でした。

案:「これから15分間、設問を読んでいただきます。それでは始めてください。」

(土地と不動産はシンプルだ。あ、この項目は過去問題集で勉強したぞ。あとはこの項目は…わからない。どうしよう、ひとまず設問を読もう。…わからないものはわからない。んー。)

接面用紙にメモ書きは自由です。面接室にも持っていけます。面接終了後に総合案内係の方に返却します。

(アラーム音が鳴ります ピピピピピ…)

案:「15分が経ちましたので読むのを止めて、外にいるスタッフの者に従って面接室に移動してください。」

14:15頃

小部屋控室を出ると誘導係の方が面接室まで案内してくれます。

誘:「○○さんはこちらの部屋へ。ノックをしてからお入りください。どうぞ。」

私:(コンコン)「失礼します。」

私:(イスの横へ移動して)「○○と申します。宜しくお願い致します。」

(ついに始まる…)

面接室
面接室のイメージ
  • 面 = 面接官

面接 <PART2:不動産> 

<PART2設問(概要)>敷地内に2階建の自宅建物と倉庫。相談者は自宅建物&土地を売却したい意向。自宅建物に抵当権が付いているが返済完了。敷地150㎡、自宅建物1階60㎡2階445㎡、倉庫12㎡、建ぺい率40%、容積率80%

出典:FP1級実技試験 PART2 2022年6月12日

14:15頃

面:「消毒をしてからお掛けください。」

自:「はい、失礼致します。」

(緊張ピークです)

面:「では早速始めます、Aさんに直接聞いて確認することは何ですか?」

(噂に聞いていた圧迫面接系の方でした汗)

自:「はい、〇〇や○○、医療費について..です。」

(ここはほとんどマニュアル通りです)

面:「医療費ですか!?(←高圧的(泣))」

(え、余計な事を言ってしまったかな)

面:「なぜ医療費なのですか?」

(泣)

自:「はい、設問に○○と記載があったので医療費の確認もあわせて行おうと思いました。」

面:「はぁ..それはたとえば○○などを確認するということですか?」

(やっぱり余計な事を言ってしまったかな)

自:「はい、そうですね..」

(緊張と後悔で半分上の空でした)

面:「そういうことですか。わかりました。」

(理解してもらえた!?)

よかれと思って不動産分野に関連のない事柄を言ってしまいました。加点減点がどうなったから不明ですが、関連のない事柄は控えるのが無難な気がしました。

面:「では、次に、FPであるあなた自身で調べる事は何ですか?」

自:「はい、○○や○○..です。」

(ここもマニュアル通りです)

面:「現地確認とは具体的に何ですか?」

自:「はい、たとえば○○や○○です..」

面:「はい。では、権利確認とは具体的に何で、どこで確認ができますか?」

自:「はい、〇〇や○○で、○○で確認ができます。」

面:「先ほど、○○とおっしゃっていましたが、それはどこで確認ができますか?」

(ここで深堀りされるんだ)

自:「はい、○○の○○で確認ができます。」

(回答してもリアクションがあまり無かったので、不安を煽られます汗)

面:「…では、設問の内容に移ります。何か問題点はありますか?」

自:「倉庫が○○建築物や○○○○建築物にあたると思います。」

(ここはちょうど勉強したところだ)

面:「..このまま自宅建物を売却して大丈夫なのですか?その倉庫はどうするべきなのですか?」

(..誘導してくれてるのかな?)

自:「はい、事前に処分するべきです。」

面:「売却できるのかできないのかをまず答えてください。」

(あ、やってしまった)

自:「失礼致しました。売却はできません。」

(どうしよう)

面:「では次に、抵当権付きのまま売却はできますか?どうすればいいですか?」

自:「はい、できないと思います。抵当権付きですと○○..なので、抵当権の抹消をするべきだと思います。」

(答え方には良い反応をもらえた!)

(でも答えに自信がない汗)

面:「なぜできないのでしょうか?」

(なぜ..えーと汗)

自:自:「はい、抵当権があると○○で○○なので…」

(追い込まれてこのあたり記憶が飛んでいます)

面:「本当にできないんですね?」

自:「はい!」

振り返ってみれば、面接官の方はここで間違いに気づかせようとしてくれていたはずです。分からない事は分からないと言おうと準備していたのに。

面:「そうですか(←残念そう)、では抵当権をどうしたらいいですか?」

自:「はい、○○で抵当権を抹消する必要があります。」

面:「その抹消は誰がやるんですか?Aさんですか?あなたですか?」

自:「FP自身はおこなえないので、専門家に依頼します。」

面:「その専門家とは誰ですか?」

自:「○○○士です。」

面:「本当ですか?」

(え、あれ、違ったかな、違うぞ)

自:「あ、○○○士ですかね?」

(質問に質問。最悪です。)

面:「どちらですか?」

(こわい)

自:「すみません、確認しておきます。」

(諦めました)

面:「抵当権を抹消すれば売却ができるんですね?」

自:「はい!」

(なぜかここは自信ありげに)

面:「わかりました。」

振り返ってみれば、面接官の方はここで間違いに気づかせようとしてくれていたはずです。分からない事は分からないと言おうと準備していたのに。②回目

面:「では、売却するにあたって何かアドバイスはありませんか?」

自:「課税関係についてアドバイスさせていただきます。○○と○○をご利用できますので、ご案内いたします。」

(隣の書記係の面接官の方が「うん、そうそう」とうなずいてくれている!?ここはしっかり答えられたかな..!)

面:「では最後に、今回関わる専門職業家をすべて挙げてください。」

(ここは丸暗記です)

自:「具体的な税務計算などはできないので、○○士に依頼します。」

面:「それはなぜですか?どういう法律がかかわっていますか?」

自:「○○○法に抵触するからです。」

面:「はい、以上です。お疲れ様でした。」

自:「はい。…」

(緊張が解けたからか数秒のあいだ沈黙してしまいました。)

自:「ありがとうございました。失礼致します。」

一回目の面接は、放心状態のまま終えました。

ハーフタイム

小部屋控室
小部屋控室のイメージ
  • 案 = 総合案内係
  • 誘 = 誘導係
  • Ⅰ = PART1の面接をする受験者
  • Ⅱ = PART2の面接をする受験者

14:30頃

小部屋控室に戻り、PART2の使用済み設問用紙を総合案内係の方に返却して、自分の席に着きました。

15:00頃

自分の番がきました。

案:「○○番の方は後ろのPART1の席へ、○○番の方は後ろのPART2の席へ移動してください。」

A3の設問用紙が配られます。最初はPART2でした。

案:「これから15分間、設問を読んでいただきます。それでは始めてください。」

(勉強した項目ばかりかな。でも、兄弟姉妹への資産(土地)の移転て、何を聞かれるんだろう。役員退職金はアレの事以外に何か聞かれるのかな。株の移転方法は..)

接面用紙にメモ書きは自由です。面接室にも持っていけます。面接終了後に総合案内係の方に返却します。

(アラーム音が鳴ります ピピピピピ…)

案:「15分が経ちましたので読むのを止めて、外にいるスタッフの者に従って面接室に移動してください。」

15:15頃

小部屋控室を出ると誘導係の方が面接室まで案内してくれます。

誘:「○○さんはこちらの部屋へ。ノックをしてからお入りください。どうぞ。」

(次こそは分からない事は分からないと言おう..)

私:(コンコン)「失礼します。」

面:「どうぞお座りください。」

(声の感じ..圧迫系ではなさそう?)

面接室
面接室のイメージ
  • 面 = 面接官

面接 <PART1:相続・事業承継> 

<PART1設問(概要)>中小企業の現代表者(父)が役員である後継者(子)へ事業承継したいという設問でした。そのほか登場人物は、配偶者、役員である現代表者の弟、後継者の兄弟姉妹1名。主な項目は「事業承継税制」「現代表者の弟が保有する株について(金庫株)」「役員退職金」「後継者の兄弟姉妹への資産(土地)の移転」。

出典:FP1級実技試験 PART1 2022年6月12日

15:15頃

私:(イスの横へ移動して)「○○と申します。宜しくお願い致します。」

面:「では、早速ですが、考えられる問題点を箇条書きのようで良いので、すべて挙げてください。」

(優しそうでよかった)

自:「はい、〇〇や○○..です。」

思いつく限りの事をそのまま正直に答えるといいと思います。ただ、答えた項目について深堀りされる可能性大。運の力も必要かもしれません..

面:「では事業承継税制について、主にどんなメリットがありますか?どんな効果がありますか?」

自:「はい、事業承継税制の主な効果は、税金を○○できることです。」

面:「?..○○ですか?」

(あれ?汗間違ったことを言ったかな?汗)

言い訳ですが、直前に別の事を復習していたので間違えて回答してしまいました汗

面:「○○ではなく、他にありませんか?」

(あれ?汗)

自:「えーと..(←混乱中)」

面:「○○されることもありますが、税金が○○されますよね?」

(あ、そうだ!凡ミス)

自:「あ、はい、そうですね、すみません!ありがとうございます汗」

やっぱり練習と本番はちがいますね。このように面接官によっては優しく回答に導いていくれるので、諦めずに心落ち着かせて次の質問に備えてください。

面:「では、納税する必要があるケースは、どんな時ですか?」

自:「はい、○○や○○の時です。」

(他にもあるけど、パッと思いついたものをひとまず答えよう)

面:「わかりました。では次の質問です。現代表者の弟Eさんが株を保有していますが、これはこのままで良いですか?」

自:「いえ、後継者に株を集中させた方がいいと思いますので、株の○○をご提案いたします。」

(うなずいてくれてる?汗)

面:「株の○○方法としては、どうしたらいいですか?」

自:「はい、3つ方法がございます。贈与、相続、売買です。」

(うなずいてくれたかな!?汗)

面:「今回はどの方法がいいと思いますか?」

(えーと..)

自:「○○がいいと思います。」

(どうかな汗)

面:「そうですね、○○の場合、注意点はありますか?」

(良かった。え、注意点..)

自:「時価で取引をすれば特別問題はありませんが、いわゆる低額譲渡をした場合に課税関係に注意する必要があります。」

面:「わかりました。」

(うなずいてくれているけれど、大丈夫かな汗)

面:「では、つづいて、後継者の兄弟姉妹Dさんへ土地の○○方法はどうするのがいいでしょうか?贈与、相続、売買の3つの方法があったと思います。」

(役員退職金の事は聞かれないんだ)

(えーと..どれだ汗)

自:「えー、そうですね…」

(できれば生前に○○させた方がよさそうだから贈与か売買かな。でもそれだとDさんに多額資金が必要になるから…設問の情報の限りはDさんは支払えなそう…)

(相続かな?んー)

面:「仮に売買だとDさんは買取るためのお金はありそうですか?」

(それは無理ですよね。アシストしてくれてる!?)

自:「支払えないと思います。なので、○○がいいと思います。」

(どうかな…)

面:「そうですね。」

(良かった!)

面:「この場合、このまま相続させることは可能ですか?」

(土地は会社所有だから…)

自:「会社から個人への相続なので、無理だと思います..」

(いや、でも法人から個人へ相続できたっけ汗)

面:「そうですよね。ではどうしたらいいですか?」

(んーそうなると…)

自:「いったん現代表者に○○または○○させるのがいいですかね…」

(かなり自信なさげに言いました)

面:「そうですね、そうすれば無事にDさんへ相続させることができますよね。」

(良かった~優しい)

面:「会社から買い取る場合でも潤沢な役員退職金がありますから、資金面も問題ないですよね。」

(あそっか!そうだそうだ、ここで役員退職金が役立つんだ)

自:「はい、そうですね、ありがとうございます!汗」

(心から感謝)

面:「仮に自宅兼土地を相続させる場合、税制上、何か優遇される制度がありますよね。何という制度がありますか?」

自:「はい、○○○○の特例があります。」

面:「今回は具体的に何という特例が使えそうですか?」

自:「はい、○○用宅地の特例と○〇用宅地の特例が使えます。」

面:「では、それぞれの限度面積と減額割合をおしえていただけますか?」

自:「はい、○〇用宅地の方は○㎡でそのうち○%、○〇用宅地の方は〇㎡でそのうち〇%です。」

面:「では、最後に、FPの倫理規定をおしえてください。また、その中で一番大事だと思うものとその理由をおしえてください。」

(もうすぐで終わりだ!)

自:「はい、○○と○○…です。その中で○○が一番大事だと思っていまして、理由は○○だからです。」

選択は自由ですし、理由は自分なりの答えでいいです。正解はないと思いますから。

面:「はい、ありがとうございます。面接は以上になります。お疲れ様でした。」

自:「はい、ありがとうございました。」

面接後 ~おまけ~

小部屋控室に戻り、設問用紙と番号札を総合案内係の方に返却をして、退室しました。

ビルから出るまでは緊張感をもって背筋ピン。帰るまでが遠足精神です。油断大敵。

最寄りの品川駅に着いて電車に乗ると、試験を無事におえた安堵感に浸れました。

(疲れた。)

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