生命保険のクーリングオフ

困っている人

生命保険のクーリングオフのすべてを知りたい。

という方向けの記事です。

FP屋さん

クーリングオフができないケースがあります。注意点といっしょに確認していきましょう。

この記事でわかること

  • クーリングオフができる契約とできない契約
  • クーリングオフのやり方
  • クーリングオフの注意点
目次

クーリングオフとは

まずはクーリングオフとは何か整理していきます。

契約を無条件でキャンセル

クーリングオフを一言でいいますと、無条件でキャンセルできることです。

申し込んでから一定期間内に所定の手続きをすればOKです。

(中途)解約との違いは、保険料が全額返金されることです。(中途)解約の場合は、返金額が目減りすることがあります。

一般的に8日以内の申請が必要

例:「申込日」が一番遅いケース

一般的に、申し込んでから8日以内に申請すればOKです。

保険会社によっては「15日以内」「20日以内」「31日以内」など日数がちがいます。

クーリングオフの対象外

なんでもかんでもクーリングオフはできません。

クーリングオフできないケースは以下のとおりです。

クーリングオフできないケース①

  • 所定の日数を経過 (例:「8日以内ルール」なのに9日目に申請)
  • 法人契約
  • 事業のための契約
  • 保険期間が1年以内
  • 医師の診査による契約(診査扱)
  • インターネット経由での契約

法人契約や事業のための契約は、クーリングオフできません。クーリングオフは個人契約のための制度ですね。

保険期間が1年以内ですとクーリングオフできませんし、一般的な「告知扱」による申込みではなく「診査扱」だとクーリングオフできません。

ライ○ネット生命などのインターネット経由で申込む契約もクーリングオフはできません。

クーリングオフできないケース②

  • 法令などにより加入を義務付けられている契約 (自賠責保険など)
  • 債務履行のための契約 (住宅ローンのための団体信用生命保険など)
  • 申込者が日時を事前指定して、申込意思を明らかにして、保険会社の営業所等を訪問して申込み
  • 申込者が自ら指定した場所で申込み (申込者の自宅はOK、営業所等はOK)

3番目の「申込者が日時を~」と4番目の「申込者が自ら~」がややこしいですよね。

ざっくりいいますと、営業マン側ではなく申込者側が契約の主導権をにぎっている感じ申込者の方が、時間や場所を決めて、申し込む気満々な感じです。

といっても、契約内容に納得したら申し込む気満々になるのがフツーですよね。一方で、いざという時にクーリングオフできるように保険をかけておきたいもの。

そこで、アドバイスです。

クーリングオフできるようにするために

  • 営業所等以外で契約する。(自宅 or 喫茶店 or レンタルスペースなどで契約する)

「ほ○んの窓口」は、“営業所”ですね。

手続き方法

クーリングオフの実際の手続き方法を解説します。

方法は、「書面」と「WEB(保険会社ホームページ)」の2通り。

  担当者やカスタマーセンターに問い合わせる

 「書面」or「WEB(保険会社ホームページ)」

書面

参考:オリックス生命

市販の無地のハガキに必要項目を書いて、ポスト投函するだけです。こんな簡単なものでいいんですね。

宛名は、保険会社名

送付先は、保険会社の担当部署宛。※各ホームページに記載

(〇日以内の)消印有効です。

「申込番号」の代わりに「証券番号」でも大丈夫です。

記入ミスがあると書類不備になってしまい期限内にクーリングオフできません。ポスト投函前に十分に確認しましょう。

WEB(保険会社ホームページ)

参考:オリックス生命
参考:オリックス生命

2022年5月の保険業法の改正によってWEBによるクーリングオフが可能になりました。

注意点

申請できるのは契約者本人のみ

契約者が忙しいからといって本人以外の方が申請するのはNGルールになっています。

といっても、WEB申請(保険会社ホームページ)は誰がやっても分からなそうですし、書面は「署名」のみ本人が書けばいいのでは、と思いますよね。

書面の場合は、どこまで本人が書かなければいけないのか事前に確認するといいと思います。

WEBの場合、契約者のスマートフォンからWEB申請したかどうか調査する可能性がゼロではないです。

手続きは、本人がおこなうのが無難です。

既契約の内容変更の場合はクーリングオフNG

すでに加入している保険契約の内容変更のクーリングオフはできません

たとえば、途中で特約を付けた場合、クーリングオフはできません。

外貨建て保険の場合

外貨建て保険の場合、「円入金特約」という特約を付けて契約しないと外貨での返金になります。

たとえば、ドル建て終身保険の保険料を円ではなくてドルで支払う契約の場合、クーリングオフによる返金はドルで帰ってきます。つまり、ドルを受け取るための口座が必要になります。

円入金特約とは

外貨で積み立てる外貨建て保険。本来ならば外貨で保険料を支払わなければいけませんが、円で保険料を支払うようにするための特約です。

外貨建て保険は一般的に「円入金特約」を付けて契約するものですが、念のため契約前に確認するといいですね。

ドル建て保険自体は、クーリングオフできます。

疑問点

自己都合のクーリングオフでもいいの?

大丈夫です。

クーリングオフに理由は不要です。

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