リフィル処方って何?通院の負担を減らせるなら知っておきたい。
という方向けの記事です。
認知度が低いですよね。それには理由があるみたいです。
通院が辛くて面倒になる理由はいろいろです。
仕事が忙しい、遠方、足腰が弱い、身寄りがいない、etc.
そんな方に一つの解決策となり得る「リフィル処方」を解説していきます。
この記事でわかること
- リフィル処方とは何か
- リフィル処方を利用できる人
- リフィル処方と似ている「分割処方」のこと
通院の負担を減らすための手段の一つ「リフィル処方」
通院がつらい・面倒な理由
- 仕事が忙しい
- 足腰が弱っている
- 遠方
- 身寄りがいない etc.
薬だけもらえればいいのになかなか病院に行けない通院患者は存在しますよね。
そんな方の悩みを解決する一つの方法「リフィル処方」を解説していきます。
そもそも「処方」とは?
処方とは
医師が患者に合う薬をえらんで、服用するよう指示すること
処方とは何なのかをまず整理すると、こんな解釈になります。
リフィル処方とは?
英語のrefill(リフィル)は、“補充”、“詰め替え”という意味になるようです。
リフィル処方ができるようになったのは2022年4月からですが、リフィル処方とは何なのか。
一言でいうと..
リフィル処方とは
一回の診察&処方で、患者が複数回分のくすりを受け取るようにすること(2回目以降の診察は不要)
つまり、2回目以降の薬をもらうため(処方されるため)の通院は不要になるんです。
ただ、リフィル処方を利活用している病院はまだまだ少ないようです。その理由は、あとで出てくる【リフィル処方の利用が少ない理由】に書いてあります。
リフィル処方と似ている「分割処方」
分割処方とは
くすり複数日分を処方して、患者がそれを複数回に分けて受け取るようにすること(2回目以降の診察は不要)
少しわかりづらいので、共通の例で、リフィル処方と分割処方を比較していきます。
共通の例:くすり14日分の処方
【リフィル処方】14日分のくすりをリフィル処方された。14日分×最大3回の処方をされたことになる。つまり、14日分×3 回= 計42日分の処方をされたことになる。
【分割処方】14日分のくすりを分割処方された。14日分を2回に分けて処方されたことになる。つまり、7日分×2回 = 計14日分の処方をされたことになる。
青色マーカーの数字は、ケースバイケースです。リフィル処方の場合は2~3回、分割処方の場合は2回以上になります。
以下のようなケースで分割処方を活用するようです。
- 長期分のくすりを処方したいけれど、自宅での適切な保存保管が不安に感じる患者
- 超均分のジェネリック医薬品を処方したいが、患者の不安を取り除くために複数回に分けたい場合
- 複数回薬局に通わせることで、薬剤師のサポートを受けさせたい患者
リフィル処方をされる患者とは?
- 長期通院が必要な患者 etc.
たとえば、容体が安定して基本的にこのまま投薬治療をつづければ問題ない患者。
たとえば、慢性疾患の患者。
リフィル処方の利用がまだまだ少ない理由
リフィル処方の利用がまだまだ少ない理由があります。
リフィル処方の利用がまだまだ少ない理由
- 病院の収入が目減りする
- 受診頻度が減るため患者の容体を把握しづらくなる
一つ目の病院の収入が目減りするとは?
ずばり、毎回の通院による「再診料」が無くなるからです。
- 再診料
-
通院2回目以降、病院へ行く度に支払う医療費の一つ。
民間の病院は、経営をしなければいけません。つまり、収入を安定させて病院を存続させなければなりません。
患者の治療をつづけるには経営を安定させないといけないんですよね。
このような理由で、リフィル処方が敬遠されているのが現状です。
つづいて、二つ目の受診頻度が減るため患者の容体を把握しづらくなるとは?
読んで字のごとくですね。
リフィル処方とは、2回目・3回目の通院が不要になります。そのため、本来は2回目・3回目に患者の状態を実際に確認できるはずが、そうではなくなります。
実際に会うのって大事ですよね。電話やオンライン面談では感じ取れないものがあると思います。
リフィル処方は、患者側から希望できないの?
リフィル処方は患者側から希望できます。
ただ、さきほどの理由で、「うちはやっていない」断るケースもあるようです。
通院が本当につらいのであれば、遠慮なく希望するべきです。
まずは希望して、断られたら断られたです。その後の事は断られたあとに考えればいいと思います。
リフィル処方の利用が広まるためには?
リフィル処方は、通院がつらい・面倒な患者にとって役立ちそうですよね。
病院側にもメリットがあれば、もっと広まるはずです。
リフィル処方が広まるために
- 通院頻度に応じた診療報酬ルールをやめる
- 病院スタッフの働き方改革につながることを理解する
患者が通院の度に支払う「再診料」は、病院経営にとって大事は収入源です。その(診療報酬の)ルールを変えればいいんですよね。
具体的なアイデアは医療の専門家に任せたいと思いますが、何が一番たいせつなのかを国・病院・患者がいっしょに考えられる話し合いの場があればいいですね。
通院が必須な患者がいる一方、不必要に通院している患者もいると思います。
そのような患者の対応に追われる病院スタッフのことを想像してみると、大変そうですよね。
対応に追われる時間・労力を、他の事に使えたら病院経営はもっと良くなるかもしれません。